英語通訳・翻訳・ガイド・講師 Junのブログ

東北を拠点に英語通訳・翻訳・通訳ガイド・英語講師のJunが、英語・教育・手芸などについて発信します。

23、24日酒蔵見学の通訳の仕事をしました。

23~24日と泊りがけで岩手県内の酒蔵をめぐる際の通訳の仕事をしました。23日は、見学の通訳ではなく、会食の際の通訳で、修了時間が21:00過ぎるため、泊まりとなりました。スイスからくると聞いていたので、ドイツ語ネイティブかと思ったら、フランス語ネイティブのフランス出身の方でした。

 

酒蔵見学の通訳は何度かやったことがあります。今は全て伝統的な製造法で酒造りを行っているところは、ほとんどないと思いますが、伝統的な製法と近代的な機械化の混ざり具合が酒蔵によって違うので、どの酒蔵も全く同じということはありません。そこがちょっと戸惑うところかもしれないです。ただ、何度か経験していることもあり、多少気分に余裕がありました。

 

24日には、県内の酒蔵3件を回りました。そのうち2件は、今までにも仕事で訪れたことがあり、中でも盛岡市内にある酒蔵は、仕事や研修、下見で4~5回訪問したことがありました。1件は県内でも海外との取引が多いのと、品質の良いので知られた酒蔵ですが、県北の方にあるため一度も訪問したことがない所でした。

 

最初は八幡平市岩手山のふもとにある、操業200年の酒蔵でした。こちらも見学者の受付には慣れており、杜氏さんの説明も慣れていらっしゃる感じでした。私も一度訪問したことがあるところです。この辺は、みそ・豆腐など発酵食品の製造でいいものを作っているお店が多いところです。最初まだお若い社長さんから会社の説明あり、その後酒蔵で製造工程を見学し、試飲という流れでした。

 

この時に気づいたのですが、以前来た時には観光客のツアーだったため、メインの場所は酒蔵見学でした。今回は日本酒の輸入を考えている海外のお店の方で、職業はソムリエでした。日本酒についてもかなりよくご存じのようで、「大吟醸」や「純米酒」などがどういう酒なのか、製造工程の三段仕込などについても、言葉を言えば「あー、あれね。」という感じで理解していただけたので、その点では楽でした。しかし、試飲については、プロなのでソムリエが酒を鑑賞する方法で行っているらしく、単に「あー、おいしい」だけではなく、日本酒度や味、原料などについてもかなり詳しい説明を求められました。どちらかというと、工程の方に力を入れて準備をしてしまったのですが試飲の方に焦点を当てるべきだったかな、とちょっと反省しました。

 

お酒は弱いのですが、少し飲んだ方が表現が分かると思い、少しだけ飲みました。今年で来たばかりの純米大吟醸のグラスを口元にもって行ったときの香りがとてもよく、「これが吟醸香か!」と思いました。酒が飲めない私でもかなりおいしくて、飲めなくて残念だなと思いました。試飲の器にも気を使って出していただいて、ガラス、漆器、陶器の三種類の器で試飲しました。200年前の母屋がそのまま残されていて、大変雰囲気のある酒蔵でした。

 

2件目が今までいったことのない酒蔵でした。こちらは、海外にも早くから進出しており、県内でもよく知られたブランドのお酒を出しています。どの酒蔵もいい水があるところで始まっているのですが、こちらも蔵の中に地下の伏流水が湧いているところがあり、その水を使用しているとのことでした。やはり流れ的にはだいたい同じで、蔵の見学と、試飲でした。会社概要については、それほど詳しい話はありませんでした。

 

こちらの酒蔵が、もしかすると今回の3件の中では一番伝統製法を残しているところかな?という感じでした。規模としては最初の蔵よりも少し大きく、会社的には近代的な感じはありました。しかし、どの酒蔵も、大吟醸酒を作るときには、かなり手作業の行程を残して作っているようでした。最近は、リキュールに力を入れているそうで、大吟醸純米酒に加えて、砂糖無添加の梅酒を試飲しましたが、アルコール度が低く私でも少しは飲めるかな?という感じでした。

 

3件目は、盛岡市内の酒蔵で、月曜日に下見をしたところでした。こちらが、一番会社の規模も大きく、近代的な設備が整っていました。ただ、伝統製法を捨てたというわけではなく、他の2つの酒蔵と異なって、伝統製法と近代的な製法で作るお酒を、はっきりと区別しているという点です。こちらは、もともと観光客の見学にも十分対応できるような作りで、30年数年前に新しい蔵を立てたとのことで、英文のついたパネル展示もあり、見学の説明はかなりやりやすいかな、といった感じでした。一番ランクの高い杜氏の方が説明、試飲とも対応してくださいました。

 

試飲はかなり丁寧にやってくださって、6種類のお酒を試飲しました。各お酒の詳細な説明の紙も付けていただけました。ゲストの方は朝から試飲で大丈夫かな?と思いましたが、やっぱりもともとお酒全般が好きなようで、ぜんぜん大丈夫と言った感じでした。どの酒蔵でも、試飲の後はかなり詳細にメモをとっていました。お酒のプロという感じが態度から伝わってきて、とても人当たりの言い方で、仕事もやりやすかったです。車を降りるときには、常に先に降りて私と付き添いの県の女性職員の方の手を取って降ろしてくれて、「やっぱりヨーロッパ人は、ジェントルマンね。」と思ってしまいました。その後、空港までお見送りして、仕事終了となりました。

 

正直言って、以前は結婚式などで出る日本酒が嫌いでした。「こんなまずいものよく飲むな~。」と思っていたし、熱燗のにおいも大嫌いでした。が、酒蔵見学で試飲をしてから、日本酒って種類によってはとてもおいしいんだな、ということがよくわかりました。結局、今まで結婚式とかで飲んだ日本酒や知り合いが熱燗で飲んでいたのは、ワンカップ大関みたいな、安いお酒だったんだな、と思いました。お酒が弱くなかったら、ぜひもっと飲んでみたいのですが、飲めないのが本当に残念だと思いました。どの酒蔵で飲んだお酒も、とても美味しかったですが、やはりどちらの酒蔵でも、純米大吟醸酒と生酒が私はおいしいと思いました

 

明日は、通訳ワークショップです。うれしいことに、6名のお申し込みをいただきました。人に指導できるほど実力がある通訳者ではないのですが、県内や近県で通訳者として活躍中、または通訳ができる実力がある・目指している方々に、これまでの仕事で経験したことをシェアしたいと思っています。人口も減少し、経済的にも首都圏や北海道などと比べると低調と言える東北ですが、1人でも通訳者・ガイドとして活躍する人が増えてくれればいいなと思います。

 

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