Junの英語学習ブログー英語通訳・翻訳・ガイド・講師ー

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団体のスポットガイドの仕事-こうすれば、新人さんでも大丈夫- 

首都圏とか関西の大都市の方の通訳ガイドだと、空港や駅への送迎・アテンドなどが初仕事のことも多いと思います。でも、東北地方ではそういう機会がないことも多く、新人さんの初仕事は平泉などのスポットガイドや、クルーズの2.5~3時間程度のガイドになることが多いです。

 

時々、チャンスがあっても「まだ私には無理だから…」とか「経験がないし、自信もないから」と、なかなか一歩が踏み出せない方もいますが、チャンスがあれば、思い切って引き受けた方がいいと思います。どうしても心配、と言う方は、以下のような対策をとってみましょう。

 

・同じところをガイドする先輩ガイドに見学させてもらう。

他の団体でもこのようなシステムあると思いますが、「岩手ひらいずみ通訳ガイドの会」では、オブザーバー制度があり、新人研修の後必ず先輩ガイドについて、サポートを兼ねた仕事の見学を最低2回は行ってもらうことになっています(その人の語学力や他の仕事の経験等によって異なりますが、最低2回が原則)。その後、1人で担当してもらう、ということになります。このようなシステムを利用したり、首都圏ならはとバスツアーに参加するとか、知り合いのガイドさんにお願いしてみるなど、ガイドの様子を見学させてもらいましょう。もし同じ場所をガイドする方がが見つからない場合には、日本語のガイドでもいいと思います。とりあえず、なんとかしてガイドの参考例を一度見ておいた方がいいと思います。

 

・出来る限り下見をする。

ほとんどの通訳ガイドが行っていると思いますが、下見は必ずするようにした方がいいです。ただ、どうしても下見に行けない場合もありますので、その場合には、できる限り準備をするようにしましょう。手段としては、その場所のWebsiteを見る、Youtubeで何か紹介ビデオなどがないか探す、書店で観光関連の本を探して購入する、Google Earth で動線の確認をする、などが考えられます。特に、初めてのところに行く場合で、どうしても下見できない場合には、Google Earth で確認しておくだけでも違うと思います。

 

・全員に向けたガイディングは、シンプルでいい。

団体のガイドの場合、参加者それぞれでスポットへの興味の度合いが違います。国によっても異なりますが、中には、話をほとんど聞かずに写真ばかり取っていたり、勝手に行動したりする人も結構います。興味がある人は、近くで質問してきたりする場合が多いので、詳しい話はその方々にすればいいと思います。全員の前での話があまり長いと、飽きたりする人もいるので、全員の前では一般的な話や面白い話を中心に進めればいいようです。

 

・中には「マニア」がいることもあるので、要注意

上と矛盾するようですが、話が来た時に自信を持って受けられるように、普段からよく担当する場所に関する詳細な知識も仕入れておくことも重要です。時々、あることについてマニアのように詳しい人が参加していることがあります。例えば、仏像マニア、建築マニア、アニメオタク、美術愛好家、俳句が趣味の人などです。こういう人は、かなり突っ込んだ質問をしてくることがあります。そういう時にも慌てないように色々知識を入れておいた方がいいのですが、あまりにもマニアック過ぎてわからない場合には、お寺のお坊さんや売店の人、訪ねた先の施設の人などに聞いてみましょう。たいてい答えてくれると思います。

 

あとは、各国語のガイドを練習すると、だいたい対応できるのではないかと思います。ばらけてしまうことも多いので、集合時間と集合場所は早めに設定して、必ず何度か伝えて守っていただけるようにしましょう。