Junの英語学習ブログー英語通訳・翻訳・ガイド・講師ー

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20代までは、人は劇的に変われる!アメリカ留学で人生が激変したTさんのこと

高校生の頃、アメリカに1年間留学する機会がありました。学校が英語教育に力を入れているところだったので、独自の留学システムがあり、私が行った年は、3年生が3人、2年生は私1名の合計4人が留学しました。そのうちの1名がTさんでした。行く前と後で劇的に変化したTさんのことについて書きたいと思います。

Tさんは、3年生3名の中でも、一番大人しい感じの人で、私の目から見ても「この人アメリカなんか行って大丈夫?」という感じでした。私が卒業した高校は、学力別クラス編成で、他の3年生2人は私大進学コースにいたのですが、Tさんは一番下の、ほぼ全員が高卒で就職する唯一のクラスにいました。表情もぼーっとして暗く、しゃべるときにも覇気がありませんでした。おそらく、一番しゃきっとして見える人が一番成果を上げるに違いない、と思っていました。

なぜか私だけユタ州に行くことになり、他の3名は全員カリフォルニアの同じ学校に行くことになった、と聞きました。全員ホームステイで1年間を過ごし、8月頭に出発し、翌年の6月末に帰国しました。学校で、世話をしてくれた団体の方に滞在中の様子を報告するときに、他の3人と顔を合わせましたが、なんだかTさんの雰囲気が違うのです。なんとなく以前よりきらきらしているというか、目の輝きが全く違っていました。他の2名と私は、アメリカ滞在中太ったりしたこともあり、なんとなく重そうに見えました。アメリカに留学するとみんな5㎏から10kg 太ってしまうのですが、Tさんもやや太めになったものの、顔つきが全く別人のように明るくなったために、気になりませんでした。

その団体の方は日本語も多少話せたましたが、アメリカ人だったので、各自英語で話しましたが、Tさんの英語を聞いて驚きました。他の2人よりも(もちろん私よりも)格段にうまいのです。本当に充実した生活を送って、一生懸命勉強したのだということが伝わってきました。一番下のクラスでくすぶっていたように見えたTさんは、もうどこにもいませんでした。これにはほんとに驚きました。

おそらく、英語がこれほどうまくなったのは、周囲の環境に恵まれたことが大きいと思います。ホームステイした家庭には、同じくらいの年の兄弟が3人いて、学校のことなどでも何かと世話を焼いてくれたと話していたし、学校でも日本人同士なるべくつるまないよう気をつけた、ということでした。やはり、ホームステイ先に、ある程度英語がちゃんと話せる兄弟姉妹がいる人が、英語力は伸びるのかな?と思いました。でも、それにしても、すごい変化でした。ちなみに私のホームステイ先には、生後半年のあかちゃんが1人いました(^^;)。

Tさんは、帰国後は一番下のクラスから、私大コースに移り、なんと推薦で以前ならTさんの学力では入学することなど考えられなかった、名門の女子大に入学することができました。後に、彼女が大学在学中自分でケータリングのビジネスを始めたということが、地元新聞で紹介されていました。今もオフィス街で、小さな屋台やテーブルを出してお弁当を売っている人たちを見かけますが、彼女その先駆者のような存在になりました。

20代前は、刺激的な環境に飛び込んで、そこで刺激を受けて自主性を発揮する経験をすると、信じられないくらい変わることができるようです。他にもいわゆる「不良」と呼ばれるような男の子が、留学を経てやはり大きく変わったりということもありました。もし、「ここでは自分の力が発揮できない」「こんなの本当の自分ではない」などと悩んでいたり、子供にもっと生き生きとした人生を送って欲しいという親御さんがいたら、思い切って環境を変えてみるのも一つの選択肢だと思います。