Junの英語学習ブログー英語通訳・翻訳・ガイド・講師ー

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地方在住通訳者の希望-リモート通訳-

十数年の東京暮らしの後、岩手に帰ってきて驚いたのが、仕事の少なさでした。地元で手に取った求人情報誌の薄さ加減をみた時の衝撃は、まだ忘れられません。東京で主に社内翻訳者、時々展示会などの通訳として働き、お金がたまると通訳通訳学校に通っていたのですが、社内通訳翻訳の仕事は皆無、勉強する場もありません。仙台にはインタースクールがありましたが、毎週通うだけの収入をこちらの仕事で得るのは難しく、当初は通うことが出来ませんでした(のちに通訳コースではなく、パフォーマンス向上のための短期コースには通うことができました)。今でも状況はあまり変わっていません

 

ただ、最近は技術の進歩によってインターネットの通信状況が格段によくなったので、昨年からインターネット経由の通訳講座に参加して、イギリス在住の通訳者の先生に教えていただいています。翻訳については、もともとあまり場所には関係なしにできる仕事でしたが、クラウド翻訳を提供する翻訳会社が増えて、私は登録していませんが、そのサイトに登録して仕事している方も多いのではないかと思います。ただ、首都圏や関西地区のように、社内翻訳の仕事がたくさんあるかというと、ほぼないに等しいので、在宅翻訳者登録をして仕事が入るのを待つという状況です。

 

通訳も、エージェントの数自体少ないので、東京にいる頃に登録した通訳エージェントから時々秋田青森や地元で仕事が発生した時に仕事をしたり、地元には1つしかない通訳エージェントでこれも時々入る通訳の仕事をして、なんとか細々と通訳の仕事をしています。そのため、ガイドの資格をこちらに戻ってきてから取得し、ガイド業も行い、英語講師の仕事もしてなんとか生計を立てている次第です。

 

このような状況の中、どうしたら通訳の仕事を増やせるかと思った時に、1つの選択肢として頭に浮かんだのが電話通訳でした。しかし、当時電話通訳と言えばここ、という企業のサイトを見てみたら自分にはちょっとハードルが高そうな感じで、それでもダメ元で応募したところ、やはり書類選考で落ちてしまいました。他にも数社見つけたのですが、応募しても返事がなかったり、待機時間は給料が払われず、給料も安すぎるところが多く、応募には至りませんでした。

 

しかし、ここに来て、リモート通訳案件が米国などで増加しているという話しを、米国在住の通訳者の方のブログで読みました。また、派遣の電話通訳の仕事も(もちろん地元にはありませんが)外国人観光客の増加で増えているようです。アメリカやイギリスでは、会議通訳の仕事もリモートで行う案件が増えているようです。もちろん、その場に行って行うのがベストなのではないかと思いますが、経費節減などにもつながるし、技術の進歩でリモートでも大丈夫なくらい、音質などが改善されてきているのでは?と思います。

 

この話を読んだ時、将来に希望の光が差したように感じました。地方在住でも、実力があれば首都圏や通訳の仕事が多い場所で働ける、ということは以前から知っていましたが、一握りの実績がある人だけが呼ばれるのだ、と思っていました。でも、リモートでできるようになれば、私レベルの通訳者や、駆け出しレベルの人でも地方で通訳ができるようになるかもしれません。正直言って、時々「このまま通訳の勉強しても、使いどころがあるんだろうか。首都圏に呼ばれるような通訳者になれるのか。」と不安になったこともありました。しかし、この話を読んでから、「勉強続ければ、仕事も地方にいてもできるようになるかも。」と希望が持てるようになりました。

 

あと、最近では電話通訳に代わって、通訳翻訳アプリを使って、機会翻訳ではなく、人間の翻訳通訳を提供する会社も出てきているようです。その中の1つに登録してみました。待機時間は料金が発生しない仕組みですが、契約企業の案件だと、事前に通訳のオファーがあって、通常の通訳のように準備して待って、リモートで通訳するような案件もあるようです。カセツウのメルマガで紹介されていたOyraaという企業です。興味がある方は登録だけでもしてみては。特に地方でなかなか通訳の仕事がない、と困っている方は、できる限りのことをした方がいいと思います。もしかすると、他にも同様のサービスを行っている企業もあるかもしれません。