Junの英語学習ブログー英語通訳・翻訳・ガイド・講師ー

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平泉で日本語ガイドのお話を通訳して気づいたこと

1日、2日と、秋田と平泉で通訳の仕事をしました。秋田は、工場での技術系の通訳で、いわゆる普通の通訳でしたが、平泉の方は、いつもガイドが多いのですが、今回は日本語ガイドさんのお話を通訳することになりました。いつも、自分が案内したり話したり、自分のペースで行うことがほとんどだったのですが、今回は通訳だったので、いつもと違った感じでした。

 

また、日本語のガイドさんが平泉を案内するのは、研修で何度か聞いたことがあるのですが、今回はガイドの団体もいつも聞いている古都ガイドの会とは異なったガイド団体だったので、今まで聞いたことと違ったお話も聞くことができ、新鮮でした。

 

ガイドさんの説明を聞いて説明の仕方がうまいな、と思ったのが、お経を収めるところ、経蔵の前でのお経の種類の説明の仕方でした。いつも、建物については説明していましたが、中のお経については、たまに豊臣秀吉にほとんど持っていかれてしまったことを少し話すか、あとは讃衡蔵でレプリカを見ながらちょっと話すだけでした。今回のガイドさんは、「お経には3種類あります。1つは藍色の地色に金で書かれたもの、2つ目は藍色の地に金と銀で書かれたもの、あともう1つは、宋から輸入したものです。平泉の周辺では金が取れたので、宋から輸入する際には多くの金を使ったそうです。」という説明の仕方をされました。これはとても分かりやすくていい説明だと思いました。

 

また、以下のようなことを新たに知りました。

・お坊さんはほとんど世襲で30人程度がお寺に住んでいること。座主のみ外部の方が来ること。

・経蔵の後ろにある緑の木のようなものは、火事が起こったときに経蔵を守るため、ミストが噴出する装置で。同じような装置は、高野山などにもあること。

・このような耐火対策がされているのは、建設当時から残されている金色堂と経蔵だけであること。

芭蕉の像は180㎝くらいあるが、実際は日本語ガイドさんと同じくらいの身長(150㎝くらい?)だったこと

芭蕉の像の近くに芭蕉金色堂を詠んだ句を刻んだ句碑があり、芭蕉の直筆を刻んだものではないが、270年くらい前の古いものであること

白山神社能舞台は、165年前に伊達藩が以前からあったものを立て直したこと。茅葺の屋根には、宮城県の川の水辺に生えている葦が使われていて、震災のため材料の調達が難しくなってしまったこと。

金色堂の木材は90%以上建設当時の物が使われていること。剥げてしまった装飾品の修理の材料としては、金は金沢、夜光貝は沖縄のものが使われたこと。

 

特に驚いたのは、経蔵のところで聞いたミストの話でした。これは本当にはじめて聞く話で、こんなことがあったなんて!とびっくりでした。有名なお寺でこれを採用しているところも多いようです。

 

お坊さんが世襲で、家族がいると言うことを聞いて、「カトリックは妻帯はダメなのに、なぜOKなのか?」と質問してくる外国人の方がいましたが、そのガイドさんは、「仏教も宗派によって違う。妻帯はダメなところもある。」というと、納得していた様子でした。また、1名だけ日本人の方が参加していて、その方が神社でお参りすると、皆さん興味を持ったようで、マネしてやってみる方々が結構多かったのが面白かったです。実際に色々やってみせることの重要性がわかりました。

 

今回は私の方にも知識が十分あり、語彙も頭に入っていたので、通訳も楽しくできたのですが、日本語ガイドさんの話を聞いて、これほどわかりやすく説明できているだろうかと、ちょっと心配になりました。やはり、常に練習する必要性を感じました。また、まだまだ知らない面白い話がたくさんあるのだということも知ることができて、面白かったです。どんなことでも、たとえ慣れたと思っても、改善の余地はまだまだあるのだということが理解できました

 

 

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