Junの英語学習ブログー英語通訳・翻訳・ガイド・講師ー

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通訳訓練は、1つの練習法だけに偏らないようにした方がいい。

通訳訓練法には、シャドーイング、リピーティング、サイトトランスレーション、クイックレスポンス、メモとり練習、サマライジング、実際の逐次・同時通訳練習などがありますが、どうしても、自分が好きな練習方法に偏ってしまいがちです。1つだけでなく、他の練習法も、意識してやる方がいいな、と思いました。

 

私はシャドーイングが好きなので、そればかりやってしまいがちでした。基本的に英語の音が好きなのです。特にこちらに帰ってきたばかりの頃は、2.5時間くらい毎日シャドーイングをして、スカパーで海外のニュース番組や映画ばかり見てました。スカパーは、後に、冬の寒い時期になると、アンテナに雪が積もって見られないという問題が起こってしまったので、仕方なく解約しました。が、それからもインターネットでCBSや大統領の演説その他を見たりシャドーイングばかりしていました。今でも気を付けないとこのように聞く方主体の練習ばかりやってしまいます。

 

すると、リスニング力がついて、発音はよくなったのですが、英語の出が悪くなってしまいました。やはり英語をスムーズに出すには、ある程度文章を暗記したり、自分で英語で話したいことを言ってみることが重要です。また、東京にいた頃は通訳学校に通っていたので、学校の日英の授業で練習したり、また実践する機会もありました。英語は今よりもっと聞いていたし、英語カラオケもしょっちゅう行っていました。こちらに戻ってきてからは、そういう機会があまりなかったし、英語講師といっても子供向けの英語だったので、英日の力はちょっと落ちてしまったと思います。

 

やや克服できたのは、JICAの仕事などで日英通訳の機会が増えてからです。また、毎日文章を読むようにしたら(仕事で読まざるを得ない状況になることも多いのですが)、英語を話したり読んだりすることに抵抗がなくなってきて、以前よりましになったと思います。CAIS(通訳技能向上センター)のビジネス通訳試験でも、英日はかなりいい成績が取れます。日英はやや劣るものの、前よりはましなレベルになってきていました。しかし、昨年と今年は翻訳が多く、口を回す練習がでいていなかったので、ちょっと実力が落ちたような気がしています。やはり、普段から練習していないと、結果はついてきません

 

去年の12月から今年の2月にかけて、主にいつもガイドの仕事をしている皆さんと一緒に、通訳訓練を受けたのですが、皆さん日英がとても上手でした。やはり話なれているためだと思います。でも、英日となるとイマイチ自信がない、やや訳が不正確というような方も多くみられました。これもガイドは普段英語を話す仕事なので、英語を聞いて日本語を話すということに慣れていないためと思われます。

 

また、サイトラもとてもためになる訓練なので、私も通訳仲間と一時期よく練習していたのですが、こればかりやっていると、文章を見ながら訳す癖がついてしまい、実際に音を聞いて訳すという時になると、うまく訳が出なかったり訳が出るのが遅くなったりする結果になりがちです。

 

今回の通訳講座でよかったのが、1つの教材を使って、通訳訓練をシャドーイングからサイトラ、リピーティング、音読、メモとりまで、全て行ったことです。なるほど、こういう風にすれば、いいのだな、と思いました。NHKのラジオのニュースはとりあえず時間がある限り必ずシャドーイングすることにしているので、それ以外はあちこちシャドーイングばかりせず、TED等のスクリプトがあるものや、日英で英語訳もある演説やインタビューなどを使って、全部練習していこうと思いました。

 

通訳訓練については、後で解説したいと思います。通訳を目指す人ばかりでなく、英語力を向上させたいと思っている人すべてに役立つと思います。